「近現代文学史」は、明治から昭和期の日本の小説、詩、俳句、短歌をテーマとして取り上げています。作家や作品から日本文学の流れをたどるとともに、作品が生まれる背景となった近現代史や作家同士の影響のあり方などについて学び、日本の近現代文学史について理解を深めながら、各自の好きな作品をその中に位置づけて、自分なりに語れるようにすることを目的としています。

 この授業を2020年度から担当する柴田奈美先生は、俳句を研究する傍ら、『天啓』『黒き帆』『現代俳句最前線 下巻』(アンソロジー)『イニシャル』といった句集を編むなど、自らも俳人として活躍されています。現在「銀化」第一同人、公益社団法人俳人協会評議員、岡山県俳人協会会長、公益社団法人日本文藝家協会会員などを務めていらっしゃいます。

 授業では、留学生を含む受講生が「有季定型」の俳句を詠みました。その中から一部を抜粋してご紹介します。

受講生の作品


散歩中我らを照らす寒夕焼け

食卓の湯気立ちのぼるおでんかな

冬の夜光の街を見下ろして

クリスマスケーキの箱を胸に抱き

山茶花や紅映ゆる薄明り

秘密まで埋めてしまえと雪化粧

荷物来る運びし僕はサンタさん

貴方より大きくなった成人式

クリスマストナカイの鈴弾む夜

冬の朝起きれなすぎて遅刻する

久しぶりめったに降らない冬の雨

桜散る犬と駆け抜く並木道

空曇るビニール傘に雪化粧

初雪に赤福を添え緑茶添え

白息や帰る道には細い月

留学生作品


冬の雨冷たく私の頬叩く

雪積みて故郷へゆく遠き道

蛍舞い空白だった空光る