言語文化学科1年の橘高さん、佐々木さん、藤井さんの3人が岡山及び近隣地区の在留外国人の日本語支援、言語景観について調査研究をしています。これは、学校法人山陽学園が学生のグループ研究を支援する「山陽学術研究」の助成を受け実施しているもので、日本語教育を専門にされている山田勇人准教授にアドバイスをいただき、研究を進めています。
 8月の夏休み期間中、この研究グループが「外国人の日本語支援」をキーワードに2つの施設・機関を取材しました。

 1つ目は、言語文化学科の谷一尚教授が館長を務める林原美術館への取材です。現在、林原美術館では「やさしい日本語」による展示が行われており、展示を見学後、この企画を手掛けたマーブルワークショップの高尾先生と林原美術館学芸員の橋本さんにお話を伺いました。高尾先生のお話を伺い、展示は語彙や文法だけでなくだけでなく、文字の書体や説明の文字数など細かい点にも気を配られていることを知りました。
 在留外国人や訪日外国人の増加で、ますます注目を浴びる「やさしい日本語」。この「やさしい日本語」の活用について理解を深めることができました。

左から、橋本さん、高尾先生。作成過程における苦労話も伺いました。

 2つ目は、福山市市民局まちづくり推進部多様性社会推進課で福山市の在留外国人支援の取り組みについてお話を伺いました。研究グループのメンバーに福山在住者がおり、地元の在留外国人政策を調べてみたいということで、担当の木原さん、田口さんから福山市の現状、取り組みについて詳しくご説明を頂きました。福山は在留外国人数が1万人を超え、人口比でも2.5%を占めています。お話の中で特に興味深かったのは、福山市では在留外国人と市民を結ぶ交流イベントが様々開催されている点でした。夏休み期間中には、外国にルーツをもつ小学生を対象に夏休みの宿題をサポートする「夏休み日本語チャレンジ教室」(ふくやま国際交流協会主催)が開かれたとのことです。話を聞き、メンバーは機会があればぜひ参加してみたいとのことでした。木原さん、田口さん、貴重なお話をありがとうございました。

木原さんと田口さんの説明を聞く研究メンバー。